2011年06月22日

夏の電力不足の試金石、福井の対応に政府焦燥感


 東京電力の原子力発電所事故以降、定期検査を終えた全国の原発が再稼働できなくなった問題で、政府の焦燥感が強まっている。

 多くの原発を抱えるため全国的に注目されている福井県を説得できるめどが立たないことが大きい。政府は月内にも中長期の安全対策を示して地元の理解を得たい考えだが、当の福井県は原発停止中でも課税できるよう関西電力と大筋合意するなど、問題の長期化に備えた着実な動きをみせる。政府が乗り越えるべきハードルは高くなるばかりだ。

 「電力需要がピークを迎える7月が近づいている。1日でも早く再稼働を実現させたい」。経済産業省幹部はこう語り、電力不足への危機感を強めている。

 事態打開の糸口とされるのが“原発銀座”とされる福井県の対応だ。関電と日本原子力発電で計13基の原発がある福井県では、停止中の6基うち関電の2基が再稼働できる状態。しかし、地元が同意しないため運転を見合わせており、経産省幹部は「同様の状況の佐賀県とともに説得に力を入れている」と語る。

 それでも福井県の姿勢は変わらない。経産省は3月末、電力各社に緊急安全対策を指示し、安全性にお墨付きを与えたが、福井県は「津波対策に偏っている」などと反発したままだ。

 そんな中、福井県は関電との間で、核燃料価格に応じて電力事業者に課税できる地方独自の核燃料税を12%から17%に引き上げるとともに、停止中の原発にも出力に応じて課税できる国内初の方式を採用することで大筋合意した。

 地元にとって原発停止の弊害は、税収や雇用がなくなることだ。停止が続いても税収を確保できる道筋がつけば、その分、再稼働に向けて態度を軟化させる可能性が低下しかねない。

 政府は福井県との溝を埋めようと、国際原子力機関(IAEA)への報告書の内容を踏まえた対策を月内に提示する。具体的には(1)運転開始40年を経過した原子炉の老朽化による影響(2)個別施設の耐震性(3)中長期的な安全対策ーなどを盛り込む考えだ。

 ただ、福井県はこれらに加え、安全基準そのものを抜本的に見直すよう求めている。政府内では「要望に対応するには政府内での十分な議論が必要で、すべてを今夏に間に合わせるのは不可能だ」(経産省幹部)と指摘される。海江田万里経済産業相は全国に出向いて説得する意向だが、「福井県から訪問を要請されているわけでもない」(同)との声も漏れている。

//comment
関西電力が増税にすんなりと同意したのは、原発の再開がスムーズにいけばと考えたからです。税金が入るならいいやと原発再開を拒み続けるのであれば、いつかその税金も途絶えるでしょう。そのことを理解した上で反対しているのなら良いのですが。しかし、原発が恐ろしいのも事実です。一度停めてみて、社会がどうなるのか、そのことを経験するのも有意なことだと思います。


posted by 北海道頑張れ at 04:16| 原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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