2011年08月07日

電力不足で「ごみ発電」脚光  海外へインフラ輸出で経済効果も


 電力不足が懸念される中、「ごみ発電」が注目を集め始めている。一般的な「ごみ発電」は、ごみを焼却する際に発生する高温燃焼ガスによりボイラで蒸気を作り、蒸気タービンで発電機を回すことによって発電する。「発電に伴う二酸化炭素」は発生しないため、環境にやさしいというわけだ。また、定期的にごみを焼却することから供給が安定していることや、発電規模は小さいが電力需要に直結した分散型電源であるなどのメリットがある。

 そこで、東京都などはこみ焼却熱による発電を、電力の需要がピークを迎える夏に増やす計画を立てている。東京23区の清掃工場では、20ヵ所で発電を行っており、発電能力は最大約25万キロワットと中規模の火力発電所に匹敵する。ただ、実際の発電量はこの半分程度で、工場でも自家消費するため、東京電力への売電量はさらに少なくなる。そこで、夏場に予定されていた補修工事をずらして休止炉を減らすほか、工場内での消費を減らす工夫をしたり、焼却炉へのごみ投入量を昼間に集中させ発電量を増やすなどして売電量を増やしている。これによって、約3万世帯分の電力が賄えるという。

 こうした技術やノウハウは、海外でも評価されつつある。特に海外では、都市ごみが埋め立てられることが多く、焼却炉の需要はあまりなかった。しかし、都市ごみの増加が問題になり始め、さらに、ごみ焼却時の廃熱が新たなエネルギー源として注目されるようになったことで、発電能力を備えたごみ焼却炉の需要が拡大している。

 そこで、「ごみ発電」分野のインフラ輸出も始まっている。海外で焼却炉を中心とする環境プラント事業に力を入れている日立造船は、イギリスのごみ焼却発電事業者から、イギリス北東部の都市ごみ焼却発電プラント建設工事を受注したと発表した。事業規模は200億円と推定されている。プラントは処理能力が日量456トンの焼却炉2基と、出力2万4000キロワットの発電設備で構成される。

 「ごみ発電」の技術は、JFEエンジニアリングや三菱重工業など他の焼却炉メーカーが有しており、海外展開を狙っている。原子力発電所の事故で、原子力分野のインフラ輸出が暗礁に乗り上げている日本にとって、「ごみ発電」のノウハウは1つの財産となりそうだ。

(サイトウ イサム 、 加藤 秀行)


posted by 北海道頑張れ at 22:57| 発電 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月06日

<孫正義氏>買い取り上限制「本末転倒」 再生エネルギーで


 ソフトバンクの孫正義社長は5日、毎日新聞のインタビューに応じ、再生可能エネルギー固定価格買い取り法案の国会審議で、買い取り額に事実上の上限を設ける議論が進んでいることに対し「頭打ちにするのは本末転倒だ」と批判、原発促進の立地交付金を再生エネ向けに振り向けるなどの普及策を求めた。また「発電事業者が送電網を持ち、高い価格で競合事業者に利用させていると競争力が失われる」と指摘し、電力大手の発電、送電部門を分離する発送電分離が必要との認識を示した。

 同法案は、再生エネ事業者の電力を電力大手に買い取らせ、買い取りコストは電気料金に転嫁する。海江田万里経済産業相は、転嫁額を1キロワット時当たり0.5円(標準家庭で月約150円)以内に収める方針で、買い取り価格を安くするか、買い取る量を抑える案などを検討している模様だ。

 孫社長は「10年先にコーヒー1杯分の負担だ。(安すぎると参入が進まず)“笛吹けど踊らず”になる」と述べ、買い取り価格が安すぎれば、再生エネ事業への新規参入が進まないと指摘。そのうえで「発電所の送電設備を新規事業者と電力大手のどちらが負担するかなどのルールが不透明だ」と指摘し、原発促進の交付金を再生エネ発電所の送電設備向けの補助金などに振り向けるなどの対応を求めた。

 また、新規事業者が電力大手の送電網を使用する時の「託送料金」が割高で新規参入が進まないとの指摘を踏まえ、「中立的な送電会社が必要だ。送電網は電力大手から分離されないといけない」と、発送電分離を主張した。

 孫社長は「脱原発」で菅直人首相と連携し、国内10カ所以上でメガソーラー(大規模太陽光発電所)などを展開する新会社の設立を検討している。脱原発をビジネスに利用する「政商」との批判もあるが、「新会社からは40年間配当を受け取らない」と反論。「自然エネルギー普及のきっかけを作るのが目的で、一日も早く本業(通信事業)に戻りたい」と述べ、送電や配電事業などへの参入には慎重な見方を示した。【乾達、山本明彦】

//comment
そもそも何の為に、自然エネルギーを買い取ると言いはじめたのでしょうか。
それが太陽光発電などの普及を目指すのであれば、買い取る量を抑えようというのはナンセンスでしょう。太陽光発電所は規模が大きいほど割安になります。買取量を制限されれば、そのスケールメリットを生かすことができません。
コストが低い原子力発電から、コストが高い自然エネルギーにシフトすれば、電気料金が上がるのは当たり前です。脱原発とはそういうことです。
家庭の負担を軽減するためと言えば聞こえは良いですが、私には電力会社を守るために買取量を制限します、と言っているように聞こえます。
posted by 北海道頑張れ at 06:12| 発電 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月04日

JFEエンジニアリングのタワー集光太陽発電、2013年にも実用化


JFEエンジニアリングは4日、タワー集光型太陽光発電(タワーCPV)技術の開発に成功したと発表した。

同社は昨年6月、環境省の「集光型太陽光発電に関する技術開発」に関する委託事業を、三鷹光器、エネルギー総合工学研究所と協力して受託。鶴見製作所構内でタワーCPVの開発を行ってきた。

このタワーCPVは、ヘリオスタット(太陽追尾式ミラー)を用いて、太陽光を高さ20mのタワー上部に設置したレシーバーに集光、直接発電する。30基のヘリオスタットで行った実証試験では、集光倍率700倍、太陽電池モジュール1基で、最大26%の発電端効率を実現。従来型の太陽光発電システムと比較して、発電端効率は2倍以上となり、セルの単位面積当りでは、約1400倍の発電量を得ることができる。

同社は今年度、ヘリオスタットや太陽電池モジュールを増強し、1000倍の集光、および発電量拡大に向けた実証試験を継続。さらに、2012年度には、数MW規模までスケールアップした実証試験を行い、2013年度中の商用化を目指す。

《纐纈敏也@DAYS》
posted by 北海道頑張れ at 16:24| 発電 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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