2011年08月28日

冷蔵庫いらずの保存法 余った食材を乾物に


 節電対策として賢い冷蔵庫の使い方は、冷蔵室に食品をため込まないことだ。しかし、ついつい食材を買い過ぎて余らせた分を冷蔵室に詰め込み、腐らせたという人も多いはず。食材を常温で長期保存するには“干す”という手段もある。達人に聞いた。(村島有紀)

 ◆竹串で干す

 『冷蔵庫いらずのレシピ』(1260円、ワニブックス)の著者、按田(あんだ)優子さん(34)は乾物や塩漬け肉など保存食を活用するストック料理の研究家。「余った食材を乾物にしたり、塩漬けにしたりすることで長期間常温保存でき、調理も簡単になる」と利点を説く。

 自家製乾物に必要な道具は、竹串や洗濯ばさみ、ざる、紙など意外にも身近にあるものばかりだ。作り方は、薄く切ったダイコンやニンジン、キノコを竹串で刺し、洗濯ばさみにつるしたり、ざるの上に乗せたりするだけ。もちろん、専用の干しかごを使って、ベランダなどにつるしてもいい。大切なのは、食材全体に空気が当たり、風通しを良くすることだそうだ。

 按田さんは「環境によって違うので、何日ぐらい干せばいいという目安はない。カビさせず、これ以上小さくならないというところまで乾いたらOKです。洗濯物が乾く部屋なら、室内でも乾物を簡単に作れますよ」とアドバイスする。

 ダイコンなどの場合、ゆでてから干すと、生から干すのとは違った食感が楽しめる。完成した干しダイコンは、水で戻してあえ物にしたり、鍋や煮付けに入れたりすればいい。「戻した乾物の方が調味料がよく染み込み、味付けも簡単。しかも食材の味も凝縮されているのでうまみが強い」(按田さん)

 ◆干しゴーヤー

 今夏、窓やベランダでの日よけ用「緑のカーテン」として人気のゴーヤー。ゴーヤーも干して保存すれば、長期にわたって食べられる。

 作り方は、縦半分に切って種を除き、厚さ5ミリほどに薄くスライスして紙の上に並べて干す。時々、紙を動かしカビの発生を防ぐといい。調理の際には、10秒ほど湯につけて戻す。乾燥した海藻とあわせて天ぷらにしてもおいしい。干しゴーヤーに湯を注ぐとゴーヤー茶にもなるので試してみよう。

 イカや貝柱などの海産物も塩水で煮詰めてから干して使うといい。

 ◆ストレス減少も

 以前から冷蔵庫に野菜を詰め込み、食べきれずに腐らせてしまうことにストレスを感じていた按田さんは、東日本大震災後の数カ月間、節電のために冷蔵庫の電源を切って生活をしていたという。

 「常温でストックする習慣があるので、それほど不便を感じなかった。狭い部屋だと冷蔵庫が発する熱でも暑くなる。食材を長期保存用にアレンジすることで、『早く食べ切らなきゃ』と思うことがなくなり、ストレスも減りますよ」と話している。

 【干しゴーヤーと海藻の天ぷら】

 《材料・2人分》▽干しゴーヤー8枚▽フノリ(またはアオサなど)10グラム▽小麦粉大さじ2▽水大さじ▽揚げ油、塩適量

 《作り方》〔1〕干しゴーヤーを湯(分量外)に10秒ほど浸して戻す。フノリはさっと水(分量外)にくぐらせ、ざるに上げる。〔2〕(1)をボウルに入れて小麦粉をまぶし、水を加えて軽く混ぜる。〔3〕(2)をつまみ、180度の油でカリッとするまで揚げる。仕上げに塩をふる。

 【ゆで干しダイコンの作り方】〔1〕皮をむき、薄さ5ミリ程度に輪切りしたダイコンを全体に透明感が出るまでゆでる。〔2〕中央に竹串を通し、串の両端をざるにかけて干す。〔3〕水分が完全に抜けたら出来上がり。


posted by 北海道頑張れ at 18:20| 節電 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月25日

ついに始まった太陽光発電のテレビ通販!価格破壊の秘密はパッケージ化と大量生産


「地球に優しくて、オトクなんです!」満面の笑みでタレントが声を大にすると、観客席からは拍手と歓声が沸きあがる。すると電話番号の案内が画面いっぱい表示され――。

 震災以降、注目が集まる太陽光発電がついにテレビ通販に登場した。タレントが商品を紹介し、その売上を競う日本テレビの人気番組だ。深夜帯がメインだが、売上上位に入った商品は昼間の時間帯の特別番組でも紹介される。

 その番組で5月に販売をスタートしてから注文が殺到、無料の見積もり依頼は、わずか3ヵ月で1000件に達した。実際に成約する割合も半数以上と、通常の成約割合が1〜2割であるのに対して圧倒的に多い。

 この太陽光発電を販売するのはソーラーフロンティア。昭和シェル石油の子会社で、石油が主力の老舗企業だが、じつは「脱・化石燃料」を掲げ30年以上、太陽光発電の研究を重ねてきた。

 太陽光パネルは素材によって種類が異なるのだが、現在の主流はシリコンを使ったもの。対して同社はシリコンを使わず、銅などの化合物を組み合わせた「CIS」というタイプだ。シリコンタイプに比べて低コストで作れるのにも関わらず、発電性能も優れ、太陽光の大敵である影にも強いので「次世代型」と評される。

「テストマーケティングのつもりであまり期待はしていなかったが、想定外の売れ行き」とホクホク顔だ。

 人気の秘密はなんといっても値段の安さだ。

 出力2.4kWで、パネル以外に必要な機器と設置工事費込みで105万円。相場は1kW当たりおよそ55〜60万円なので、驚くほど安い。家庭の使用電力を太陽光発電で賄い、余った電力は売ることで、4人家族の場合、光熱費が年間8万円節約でき、初期投資は12年で回収できるという。

「どれだけ安く消費者に提供できるかを優先し、パッケージ商品を作ってみた」(ソーラーフロンティア幹部)。通常、太陽光発電は屋根の形状や日当たりによって設置量を変えるオーダーメード。それを今回は、設置量を2.4kWに限定し、設置工事会社や機器調達を一本化することでコストを抑えた。加えて同社は、今年、宮崎県に世界最大級の規模となる900MWの工場を建設。自動化を徹底させることで24時間生産を可能とし、大量生産でさらなるコスト削減に努めた。

 太陽光発電といえばシャープや京セラ、三洋電機などの電機メーカーが主流。彼らは発売から10年以上かけ強固な販売代理店網を構築している。それに対して、販売代理店はわずか200社(店舗数では2000強)とまだ少ない同社には、「いろいろな販売チャネルを開拓する必要があった」(同)。ただ、後発であるがゆえ逆にしがらみがなく、自由に販路を開拓できたため今回のテレビ通販が実現したとも言える。

 他メーカーを扱う販売店からは「あの価格で大きく宣伝され、比較されると厳しい」「価格破壊の引き金になるのでは」と、早速けん制する声が上がっている。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 柳澤里佳)
posted by 北海道頑張れ at 16:56| 発電 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月19日

<原発マネー>66年以降2.5兆円 立地自治体縛る

 原発や関連施設が立地する道県や市町村、周辺自治体に対し、交付金や税金の形で国や電力会社からもたらされた「原発マネー」の総額は、原発が営業運転を始めた66年以降、少なくとも2兆5000億円に上ることが毎日新聞のまとめで分かった。原発関連の固定資産税や寄付を公表しない自治体も多く、実際にはさらに巨額になることが確実だ。原発の今後を考える際に原発マネーの扱いは避けて通れない課題となりそうだ。

 経済産業省資源エネルギー庁の資料や自治体への取材などからまとめた。原発マネーの中心は74年成立の電源3法に基づく交付金と、原発などの施設に市町村が課税する固定資産税で、それぞれ約9000億円。原発を抱える全13道県が電力会社から徴収する核燃料税も6700億円に上る。電力会社からの寄付も、把握分だけで530億円あった。

 標準的な行政に必要な財源のうち独自の収入で賄える割合を示す「財政力指数」で見ると、立地自治体の豊かさが目立つ。総務省によると、財政力指数の全国平均は0.55(09年度決算)で、町村では0.1台の所も多い。原発立地21市町村への取材では、過半数の11自治体が1を超え、他も1に近い所が大半だ。

 原発マネーはインフラや公共施設の整備に使われてきたほか、近年は福祉や教育など住民生活に密着した分野にも活用が進む。北海道泊村が財源の5割を依存するなど、どの立地自治体も原発マネーへ強く依存している。「脱原発」を進める場合、財源を失う自治体が甚大な影響を受けるのは必至の状況だ。【まとめ・日下部聡】

//comment
仮に原発からの税収が0円になった場合に、現在のサービスを維持しようとすると他の税金がいくら必要なのか、もしくはサービスの質がどこまで落ちるのか。そういった具体的な例が見てみたいところです。
posted by 北海道頑張れ at 13:17| 原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

普通電車、加速区間を短縮し26%節電…JR西


 JR西日本の明石電車区(兵庫県明石市)が、消費電力を最大で26%削減できる普通電車の運転法を開発、酷暑で関西電力の綱渡りの電力供給が続くなか、阪神間の東海道・山陽線で節電に貢献している。

 同社では今年7月、他のすべての電車区にも同様の運転法の開発を指示、全社的にエコ運転を行う準備を始めた。

 電車は、駅を発車してモーターをフル回転させ最高速度に加速するまでの間、最も電気を使う。同電車区では2008年の夏、若手運転士7人が、加速区間を短くして最高速度も低く抑え、ダイヤも厳密に守れるエコ運転法を探った。

 その結果、時速75キロ・メートルまで加速すると決められている鷹取―須磨海浜公園間では、60キロ・メートルで加速をやめて惰行運転しても、ダイヤ通りの1分22秒で走れることがわかった。モーターを回す時間を10秒短くできた。

 西明石―大阪間のほかの25駅間で同様の運転法を開発、同区間の消費電力を計測した。最新型の321系電車で走ると、通常運転で最大516キロ・ワット時電気を使うが、エコ運転だと354キロ・ワット時まで削減できた。

 上り下りの列車14本で比較すると、8〜26%の節電率だった。すべての321系電車が同区間で1年間エコ運転した場合の最大の見積もりでは、299万キロ・ワット時の節電、1095トンの二酸化炭素(CO2)削減に貢献できた。電気代も3900万円安くできるという。

//comment
車の運転と似ていますね。最高速度が高ければ早く着くというわけではないんですよね。特に市街地では。
posted by 北海道頑張れ at 05:35| 節電 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月16日

堺のメガソーラー最終段階 関電、10月から全面運転に向け工事


 堺市西区の大阪湾臨海部で一部営業運転している関西電力の大規模太陽光発電所(メガソーラー)の工事が、今年10月ごろの全面運転に向け最終段階に入っている。上空から見ると、約7万枚の太陽光パネル上に巨大な「SOLAR SAKAI」の文字がくっきりと浮かび上がり、その広大さが実感できる。

 昨年10月、電力会社としては全国初のメガソーラーとして1期分(出力2850キロワット)が営業運転を開始。今年3月には2期分の工事が完了し、出力は6290キロワットと国内最大規模になった。

 今回の3期分が完成すると出力は1万キロワットになるが、それでも出力は原発1基分の100分の1程度にとどまる。太陽光などの再生可能エネルギーを国のエネルギーの柱にするのは、容易ではない。

//comment
燃料がいらない。二酸化炭素を排出しない。放射性物質を撒き散らすこともない。それなのに原発の100分の1の電力を生み出せるのだから大したものじゃないですか。そこには出力だけでは測れない価値があります。再生可能エネルギーへのシフトは始まったばかりです。気長に行きましょう。
ラベル:サンケイビズ
posted by 北海道頑張れ at 14:41| 発電 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【でんきを見にいく】東京電力メガソーラー ごみ処分場跡地にパネル10万2000枚

 停止中の原子力発電所の再稼働が滞り、電力不足の懸念がつきまとう今年の夏。各地で代替の発電設備がフル稼働し、企業は電力の確保に奔走している。電力の安定供給には、エネルギー源の多様化だけでなく、無駄を省くことも重要だ。このため、次世代の技術開発も急がれている。再生可能エネルギー、省エネ、自家発電…。電気をつくる現場を見に行った。


 一面に敷き詰められた太陽光パネルの表面に時折、上空を飛ぶ飛行機の機影が映し出される−。羽田空港に隣接する東京湾岸の埋め立て地、川崎市川崎区浮島と扇島。ここで年内に稼働を始めるのが、東京電力が所有し国内最大級の発電量を持つ大規模太陽光発電所(メガソーラー)「浮島太陽光発電所」「扇島太陽光発電所」だ。

 両発電所を合わせた敷地面積は計約34ヘクタールで、サッカー場45面分の広さだ。敷き詰める太陽光パネルは計約10万2千枚。発電力は計約2万キロワット、発電電力量は年間約2100万キロワット時といい、一般家庭約5900軒の1年分の使用量にあたる。

 浮島発電所の敷地(11ヘクタール)はもともと、川崎市のごみ最終処分場だった。家庭から出たごみの焼却灰を埋蔵していたが、土地は廃棄物処理法で浄化期間が定められ、約20年間は一般建築物を建てられない。そのうえ羽田空港の管制区域内で高さ制限も適用される。

 土地の有効活用法としてたどりついたのがメガソーラーだ。市は平成20年、敷地を東電に提供。東電が所有していた扇島の土地も合わせ、両島でのメガソーラー計画が動き出した。

 浮島は太陽光パネルをシャープ、発電所建設を東芝が行い、8月中旬に稼働。扇島は京セラ、日立製作所が担当し12月に稼働する予定だ。「電力不足の長期化が見込まれる中、海沿いの『空き地』が少しでも役に立てば」。計画を担当する川崎市地球環境推進室の弓田茂係長はそう話す。(渡部一実)
posted by 北海道頑張れ at 14:33| 発電 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

孫社長「たいがいにせい!」 “政商”批判に激高「利益1円もいらない」宣言


 ソフトバンク社長の孫正義氏と、グロービス経営大学院学長の堀義人氏が5日夜、孫氏が参入を目指す自然エネルギー事業や脱原発をめぐり、東京都内で公開討論を行った。孫氏は堀氏にツイッター(短文投稿サイト)上で「政商」と批判されたことについて「たいがいにせい」と激高。「利益は1円もいらない」と宣言した。

 討論は堀氏がツイッターで孫氏を批判したのに対し、孫氏が「一度トコトン議論しますか」と応じたのがきっかけで実現。約300人の聴衆を集め、インターネットで生中継される中、舌戦を展開した。

 堀氏は電気料金の高騰や産業の空洞化などを理由に、孫氏が掲げる「脱原発」を批判。これに対し、孫氏は「原発には安定、安価、安全という3つの神話があったが、今回の事故ですべて崩れた」と指摘。「電力の不足分だけ、安全性の高い原発から再稼働すべきだ」とし、「僕は脱原発ではなく、原発ミニマム論者だ」と述べた。

 孫氏は堀氏に利益追求のために自然エネルギー事業に邁進(まいしん)する“政商”だと批判されたことについて「たいがいにせい、と言いたい」と激高。「事業で得られる利益や配当は少なくとも40年間は1円もいらない」と語り、ボランティア的に自然エネルギー普及に取り組む姿勢を強調した。

 堀氏は孫氏に「政商」発言を撤回させられるなどネットで注目された討論は孫氏に軍配が上がった。
posted by 北海道頑張れ at 14:30| 発電 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

エネルギーの明日 脚光浴びる地熱発電 開発加速 火山は宝の山


 ■インドネシア 脱原発へ方針転換

 原発事故をきっかけに、脚光を浴びる再生可能エネルギー。月内には再生エネルギー特別措置法も成立する見通しだ。火山国ゆえに豊富な資源量があり、太陽光や風力に比べて安定電力としての期待も高い地熱発電の可能性を探った。

 ◆民間に運営・建設開放

 繊維産業が集積し、火山見学の観光ツアーで知られるインドネシア第4の都市、西ジャワ州バンドン市南部の標高1700メートルの高原に、オランダ植民地時代から育まれてきた高級茶ジャワティー農園が広がる。農園内には銀色のパイプが張り巡らされた場所があり、雲のような蒸気が立ち上る。最深2500メートルの井戸が19本、最高325度の熱水から蒸気を取り出すワヤン・ウィンドゥ地熱発電所だ。

 出力は22万7000キロワットで日本最大の地熱発電所の九州電力の八丁原(はっちょうばる)発電所(大分県九重町)の約2倍。計画中の3、4号機が完成すれば、出力は40万キロワットになり原子力発電所の4割程度の電力をまかなえる規模になる。

 太陽光や風力と違い、「地熱は電力を安定供給できる電源」と運営会社のスター・エナジーの生産管理部門責任者、ゼリー・アントロ氏は言う。

 政府が進める規制緩和で、発電所から地域への直接の電力供給ができるようになれば大量の茶葉の乾燥にも活用でき、「地産地消の電力で地域農業と共生できる」(技術評価応用庁)と期待される。

 146の活火山を持つインドネシアの熱水資源量は約2700万キロワットで世界トップクラス。世界の4割弱の地熱資源を持つが、地熱発電量でみると米国、フィリピンに次ぎ、世界3位にとどまる。地熱の建設・運営は国営石油会社のプルタミナが主導していたが、世界一の「地熱大国」を目指し、競争力のある民間に開放された。

 インドネシアは経済の急成長に伴う恒常的な電力不足で、原子力発電所の導入も計画していた。だが、東京電力福島第1原発事故を契機に、純国産エネルギーで環境にもやさしい地熱発電にアクセルを踏む。2014年までに新開発電源の約4割、400万キロワットを地熱でまかない、25年には現在の約8倍、原子力9基分に相当する950万キロワットを生み出す計画だ。

 ◆日本は資源量3位

 地熱開発ブームは、インドネシアに限らない。発電量で首位の米国はもちろん、電力をすべて再生可能エネルギーでまかなうアイスランド、火山帯を持つアフリカのケニア…。最近では、人工的に熱水を作る新技術開発が進み、「火山国でないドイツまでが、脱原発を背景に新規参入する世界的な開発ラッシュ」(住友商事)を迎えている。

 産業技術総合研究所の調査によれば、日本は地熱資源量で世界3位ながら、発電能力はわずか53万キロワットで世界8位。1973年の石油ショック後、火力の代替エネルギーとして、地熱が脚光を浴びた時期がある。熱水資源の「宝の山」として資源開発会社がこぞって調査に乗り出し、出光興産と九州電力が96年にようやく運転開始にこぎつけた。

 ただ、その後は原子力発電の推進というエネルギー政策の転換で地熱発電は下火になった。97年の新エネルギー法で、「新エネ」のカテゴリーから外れ、99年に運転を開始した東京電力の八丈島地熱発電所を最後に商業用の新規建設は止まった。

 しかし、時代は再び、国内の地熱に光を当て始めた。

  ■湯治場に眠る資源に出番

 秋田、宮城県境にまたがる栗駒山系の高松岳(標高1348メートル)周辺は、数多くの湯治場を抱える「いで湯の山」で、立ち入り禁止地区では蒸気や亜硫酸ガスが吹き出し、草木さえ生えない光景が広がる。この一帯は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の調査で地下に200度以上の熱水があることが確認され、電源開発(Jパワー)や出光興産が開発でしのぎを削る。

 ◆課題は用地確保

 湯治場の一つ、泥湯温泉からブナ林道を抜けて秋田県湯沢市の山葵(わさび)沢・秋ノ宮地区に入ると、街中で見かける消火栓を大きくしたような高さ1メートルほどの蒸気井(せい)の栓が8本立つ場所に出た。蒸気井は約2000メートルの深さに達し、「地熱発電でタービンを回すには十分な蒸気量」(Jパワーの森田健次部長代理)がある。「山菜採りに入る人以外、ほとんど立ち入らない」(地元商店主)という冬場は1メートルを超える雪で覆われる国有林で、発電所建設に必要な用地の確保が課題だ。

 この一帯は1990年代半ば、同和鉱業(現DOWAホールディングス)や日本重化学工業が相次いで地熱発電の事業化検討を表明した。だが、日本重化学工業は2002年に会社更生法を申請し、DOWAは08年に地熱事業から撤退した。

 頓挫するかに思えた地熱開発だが、環境に優しいエネルギーとしてJパワーと三菱マテリアルが事業化調査を再開。10年には、三菱ガス化学を加えた3社共同出資の「湯沢地熱」が設立された。

 さらに東に約10キロ離れた小安(おやす)地区でも、新たな開発計画が動き出した。出光興産と国際石油開発帝石が13年度までの事業化判断に向け、7月に調査に入った。

 出光は1996年に運転開始した滝上発電所(大分県九重町)で蒸気供給を手がけるが、発電事業は九州電力が行っている。当時は電力会社以外に発電事業が認められなかったためだが、脱化石燃料で再生可能エネルギーへのシフトを進める石油業界にとって、地熱発電は大きなビジネスチャンスで、出光は「発電事業への参画」も検討する。

 ◆新規参入名乗り

 10年以上ストップしていた商業用の地熱発電所建設は、Jパワーや出光の先陣争いにとどまらず、新たな企業も名乗りを上げ始めた。JFEエンジニアリングは7月、岩手県八幡平市のスキー場跡地で2015年の運転開始を目指し、新規参入した。湯沢地熱の事業開始は早くても20年頃になる見通しで、JFEエンジニアリングが他社に先んじて、地熱発電所の新規稼働を実現する可能性がある。

 スキー場跡地には、2万〜5万キロワット相当の地熱資源量があるとされるが、同社が計画する当初の規模は7000キロワット。「規模が小さい分、採算は厳しい」(資源開発大手)との声も上がる。ただ、国立公園の敷地外にあるうえ、温泉施設が廃業し、温泉の枯渇を心配した反対もないことから、同社は「ビジネスとして成立するかも大事だが、(停滞する)日本の地熱発電に風穴を空けたい」と開発を急ぐ。長い空白の時代を経て、地熱開発の「熱気」が勢いを増してきた。

//comment
発電に利用して温泉がなくなってしまっては困りますが、今は使われていない温泉から電気が生み出せるのであれば、それは素晴らしいことです。お湯がぬるくても発電ができるバイナリ発電という技術もあります。発電方法の多様化に向けて、地熱発電にも期待しています。
posted by 北海道頑張れ at 14:27| 発電 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月11日

浮島太陽光発電所が営業運転を開始…東京電力と川崎市


川崎市、東京電力が神奈川県川崎市浮島に建設した「浮島太陽光発電所」が運転を開始したと発表した。今後18年間に渡って東京電力が運営する。「扇島太陽光発電所」も当初計画通り今年12月に運転を開始する予定。

浮島太陽光発電所は、川崎市が保有する土地に東京電力が建設・運転する最大出力7000kWのメガソーラーで、年間発電電力量は一般家庭約2100軒分の年間使用電力量に相当する約740万kWhを見込んでいる。

同発電所によるCO2排出量削減効果は、年間約3100tの見込み。
posted by 北海道頑張れ at 06:14| 発電 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月10日

NEDO、大規模蓄電システム技術開発の委託先を決定


新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は9日、2011年度の新規プロジェクトとして実施する「安全・低コスト大規模蓄電システム技術開発」の助成先、委託先として8法人6件を採択した。

今回、再生可能エネルギーの大量導入時に電力系統に生ずる影響を対策するための徹底した低コスト化、長寿命化、安全性を追求した蓄電システムの開発委託先を募集した。大規模な定置用蓄電池に必要な劣化診断システムの研究開発についても公募し、審査した上で、決定した。

太陽光発電、風力発電等再生可能エネルギーの大量導入によって生ずる影響を対策する有力な方法の一つに、蓄電システムを用いた対策が検討されている。プロジェクトでは、多用途展開や海外展開も見据えて徹底した低コスト化、長寿命化、安全性を追求した蓄電デバイス、蓄電システムの開発によって国際競争力の向上を図ることを念頭に、系統安定化用蓄電システムを開発する。これによって日本の再生可能エネルギーの利用拡大に貢献する。

具体的には「余剰電力貯蔵」と「短周期の周波数変動に対する調整」を対象に、送電系統に接続する効率80%以上、蓄電規模数十MWh〜数GWhを想定した蓄電システムを開発する。さらに、系統安定化用蓄電システムが将来円滑に普及するために必要な取り組みを、共通基盤研究として実施する。

「短周期周波数変動補償のためのネットワーク型フライホイール蓄電システムの開発」はサンケン電気に委託する。「大規模蓄電システムを想定したMn系リチウムイオン電池の安全・長寿命化基盤技術開発」はNECとNECエナジーデバイスに委託する。

「安全・低コスト大規模ハイブリッド型蓄電システム技術開発」は日立製作所と新神戸電機、「低コスト・高性能リチウム二次電池を用いた大規模蓄電システムの研究開発」は三菱重工にそれぞれ委託する。
posted by 北海道頑張れ at 16:04| 発電 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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